婚姻届受理証明書とは、二人が結婚して夫婦になったことを公的に証明するために必要な書類の一つです。
夫婦であることを証明する書類としては、戸籍謄本が一般的ですが、婚姻届受理証明書はどういう場合に使うのでしょうか?
また、婚姻届受理証明書を手に入れるためには、どこに行って、どのように申請すればいいのでしょうか?
婚姻届受理証明書は入籍の際に重要な役割を果たす書類なので、きちんと把握しておく必要がありますね。
この記事では、婚姻届受理証明書が必要になる場合や発行方法などについて、詳しく解説していきます。
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婚姻届受理証明書とは?
婚姻届を提出した後、新しい戸籍が作成されるまでの間に、結婚したことを証明する必要がある場合があります。
そのような場合に役立つのが、婚姻届受理証明書です。
婚姻届受理証明書は、婚姻届を提出した日付と、夫婦の氏名や住所などの基本情報が記載された書類です。
婚姻届受理証明書は、戸籍謄本と同じくらいの効力を持ちますが、有効期限があります。
有効期限は、婚姻届を提出した日から6か月以内です。
そのため、新しい戸籍が作成されたら、戸籍謄本に切り替える必要があります。
・夫の氏名、生年月日、本籍地と戸籍筆頭主
・妻の氏名、生年月日、本籍地と戸籍筆頭主
・婚姻した日
・受理証明
・市区町村長名
婚姻届受理証明書は、市区町村によって形式やデザインが異なります。
一般的には、次の2種類のタイプがあります。
- 普通紙タイプ…文字だけのシンプルな文書(1通350円)
- 賞状タイプ…市区町村のオリジナルデザインの文書(1通1400円)
普通紙タイプは、他の証明書と同じように、文字だけで記載された文書です。
費用は1通350円で、すぐに発行できます。
賞状タイプは、市区町村のオリジナルデザインの文書です。
ご当地キャラや花などが描かれていたりと、デザインは様々です。
額縁に入れて飾ることもできるので、結婚の記念にすることもできます。
ただし、費用は1通1400円と高く、発行に時間がかかる場合もあります。
そのため、賞状タイプを希望する場合は、事前に市区町村役所に問い合わせておくことがおすすめです。
婚姻届受理証明書を発行できる場所・方法は?
婚姻届受理証明書を発行するには、次の2つの方法があります。
- 婚姻届を提出した役所で直接発行する
- 婚姻届を提出した役所に郵送で申請して発行する
それぞれの方法の特徴や手順について、詳しく説明していきます。
婚姻届を提出した役所で直接発行する
婚姻届受理証明書は、婚姻届を提出した役所でしか発行できません。
他の役所では、婚姻届の原本がないので、発行することが不可能です。
婚姻届受理証明書を発行するには、次のものが必要です。
・婚姻届
・本人確認書類
・戸籍謄本(本籍地以外の場合)
・二人の旧姓の印鑑
婚姻届受理証明書を発行するには、婚姻届が正しく提出されていることが必要です。
婚姻届の提出に必要なものは、確認しておきましょう。
婚姻届が受理されたら、役所の窓口で「婚姻届受理証明書をお願いします」と伝えれば、発行してもらえます。
普通紙タイプなら、その場で発行できます。
賞状タイプなら、デザインによっては、発行に時間がかかることがあります。
急いで証明書が必要な場合は、注意してください。
婚姻届を提出した役所に郵送で申請して発行する
郵送で婚姻届受理証明書を発行することも可能です。
その場合には、次のものが必要です。
・受理証明書請求書
・定期小為替(普通タイプ:350円、賞状タイプ:1,400円)
・本人確認書類のコピー
・返信用封筒(切手を貼り付け、住所氏名を記入したもの)
受理証明書請求書は、市区町村役所のホームページから入手できることがあります。
事前にホームページをチェックしておくと便利です。
婚姻届受理証明書を送ってもらう先は、婚姻届を提出した市区町村役所にします。
郵送で請求すると、発行から届くまでに1週間~10日ほどかかります。
早めに請求しておきましょう。
婚姻届受理証明書を発行するにあたって、気をつけるべきことは?
婚姻届受理証明書を発行するにあたって、気をつけるべきことがあります。
- 婚姻届受理証明書が必要かどうかは、事前に確かめておく
- 婚姻届受理証明書は、1枚だけではなく、複数枚発行できる
- 婚姻届受理証明書は、婚姻届を提出してから1ヶ月ぐらいまでしかすぐに発行できない
それぞれの注意点について、詳しく説明していきます。
婚姻届受理証明書が必要かどうかは、事前に確かめておく
婚姻届受理証明書は、新しい戸籍が作成されるまでの間に、結婚したことを証明する必要があるときに使う書類です。
新しい戸籍ができたら、名前や住所などの変更手続きや、住民票の取得ができます。
だから、婚姻届受理証明書は必ずしも必要なわけではありません。
ですから、婚姻届を提出するときに、婚姻届受理証明書が必要かどうかを確かめておくといいですね。
そうすれば、婚姻届と一緒に発行してもらえるので、便利です。
婚姻届受理証明書は、1枚だけではなく、複数枚発行できること
婚姻届受理証明書は、1枚だけではなく、複数枚発行できます。
必要な枚数は、手続きによって異なりますので、事前に確認しておきましょう。
複数枚必要な場合は、一度に申請すると、何度も役所に行く必要がなくなりますね。
婚姻届受理証明書は、婚姻届を提出してから1ヶ月ぐらいまでしかすぐに発行できない
婚姻届受理証明書は、婚姻届を提出した日だけでなく、後からでも発行できます。
発行する方法は、婚姻届を提出した役所に行く方法と、郵送で申請する方法があります。
しかし、婚姻届は1ヶ月ぐらいしか保管されないので、提出から1ヶ月以上たってしまうと、発行に時間がかかります。
そのときは、新しい戸籍もできているはずなので、結婚したことを証明するなら、戸籍謄本を取得しましょう。
婚姻届受理証明書の活用方法とは?
婚姻届受理証明書は、結婚したことを証明するために使うことができます。
例えば、次のような場合に活用できます。
- 住民票に名前や住所などの変更をする場合
- 会社に結婚や連絡先の変更を報告する場合
- パスポートに名前や写真などの変更をする場合
- 海外で結婚式を行う場合に、現地の法律に従って結婚証明書を提出する場合
それぞれの場合の詳しい手続きや必要な書類について、説明していきます。
住民票に名前や住所などの変更をする場合
引越しと入籍を同時にすると、住民票の変更に注意が必要です。
引越しをしたら、14日以内に住民票を変更しなければなりません。
でも、入籍と引越しを同時にしたら、戸籍ができるまで待たないと、旧姓で登録されてしまいます。
そこで、婚姻届受理証明書を使うと便利です。
婚姻届受理証明書を住民票の変更に出せば、夫婦で同じ名字になった住民票が発行できます。
会社に結婚や連絡先の変更を報告する場合
結婚したら、会社や職場にも名前や住所などの変更を報告しなければなりません。
会社によっては、変更の期限が決まっていることもあるので、早めに書類を出さないといけないこともあります。
そんなときは、婚姻届受理証明書が役に立ちます。
婚姻届受理証明書を会社に提出すれば、変更の手続きができます。
パスポートに名前や写真などの変更をする場合
パスポートの名前を変えるには、戸籍謄本が必要です。
でも、入籍してすぐに新婚旅行や海外で結婚式をするときは、戸籍謄本ができるまで待てないこともあるでしょう。
そんなときは、婚姻届受理証明書が便利です。
婚姻届受理証明書をパスポートの名前変更に出せば、手続きができます。
海外で結婚式を行う場合に、現地の法律に従って結婚証明書を提出する場合
海外で結婚式をするときは、結婚したことを証明しなければなりません。
海外での結婚式には、次のような種類があります。
- リーガルウェディング…その国の法律に従って結婚式をする種類
- ブレッシングウェディング…結婚した2人が祝福を受けるために結婚式をする種類
どちらも、夫婦であることが結婚式の条件ですから、婚姻届受理証明書が必要になります。
ですから、海外で結婚式を考えているなら、婚姻届を出すときに、婚姻届受理証明書も発行しておくといいですね。
婚姻届受理証明書が活用できないときは?
婚姻届受理証明書は、結婚したことを証明する書類ですが、どんな手続きにも使えるわけではありません。
次のような手続きでは、婚姻届受理証明書ではなく、戸籍謄本や住民票が必要になります。
- 運転免許証の名前や住所の変更
- 銀行口座の名前や住所の変更
- 生命保険や損害保険の名前や住所の変更
運転免許証の変更には、住民票の変更が必要です。
住民票の変更には、婚姻届受理証明書が使えますが、運転免許証の変更には使えません。
銀行口座や保険などでは、本人確認書類が必要です。
本人確認書類には、名前や住所が変更されたものが必要です。
つまり、これらの手続きをするには、まず名前や住所の変更を済ませておく必要があります。
そのため、早く手続きをしたい場合は、先に名前や住所の変更をすることがコツです。
まとめ
婚姻届受理証明書は、結婚したことを証明する書類です。
戸籍謄本ができるまでの間、夫婦であることを証明する必要があるときに便利です。
入籍後の手続きをスムーズにするためには、婚姻届と一緒に発行しておくといいですね。
ただし、婚姻届受理証明書は、どんな手続きでも使えるわけではありません。
運転免許証や銀行口座・保険などの変更には、住民票の変更も必要です。
住民票の変更には、婚姻届受理証明書でできますが、それだけでは不十分です。
ですから、婚姻届受理証明書が使える手続きを正しく覚えておくことが重要です。
この記事では、婚姻届受理証明書の使い方について、詳しく解説してきましたがいかがだったでしょうか?
記事を参考にして、婚姻届受理証明書の活用をうまくできるように手続きを正しく把握して、入籍後の手続きをスムーズに進めましょう。