結婚式・披露宴ではご祝儀が必要ですが、その書き方や包み方、渡し方には色々なマナーがあります。
何回か書いたことがあっても、ご祝儀袋の表書き・中袋の書き方は覚えていないことも多いですよね。
また、中袋にお札を入れる方法や中袋とご祝儀袋の包む方法にも、マナーがあることを知っていますか。
これらのマナーを間違えると、弔事と勘違いされたり、相手に失礼な印象を与えたりする恐れがあります。
お祝いの気持ちをきちんと伝えるためにも、大人として基本的なマナーは覚えておきましょう。
今回の記事では、披露宴で使うご祝儀袋の書き方について詳しく説明します。
ご祝儀袋を書く時のマナーについて、以下のように書き換えてみました。文字数は少し減りました。参考にしてください。
ご祝儀袋を書く時のマナーは?
結婚式・披露宴に出席する際には、ご祝儀を用意することが最初のステップですね。
ご祝儀を用意する際には、ご祝儀袋(上包み)と中袋(中包み)に記入することが必要です。
記入する際には、覚えておかなければならないマナーとはどんなものでしょうか?
それには、以下のようなものがあります。
- 毛筆や筆ペンで書く
- 濃い墨で書く
- 文字は読みやすく書く
まず、ご祝儀袋に記入する際には毛筆や筆ペンで書くのがマナーです。
毛筆や筆ペンで書くのが苦手だという方は、サインペンでも構いませんが、できれば避けるようにしましょう。
ボールペンや万年筆は不適切なので使わないようにします。
また、結婚式などのお祝い事では濃い墨で書くことが大切です。
薄い墨は、お悔やみ事で使うものなので、お祝い事では使わないようにします。
あとは実際に書くだけですが、文字は止めやはねがはっきりするように読みやすく書くことが重要です。
ボールペンなどで書く感覚で書いてしまうと、上手に書けないこともあるので、事前に別の紙で練習してから書くのがおすすめです。
中袋(中包み)の包み方はどうするの?
中袋(中包み)の包み方の手順は以下の通りです。
- 新札を用意する
- お札を表裏と向きが同じになるようにする
- 中袋(中包み)にお金を入れる
それでは、それぞれについて、詳しく見ていきましょう。
新札を用意する
結婚式などのお祝い事では、新札で包むのがマナーです。
新札で包むのは縁起がいいという意味もありますが、「結婚式のために大切に準備したお金」だと新郎新婦に伝えるためでもあります。
新札は、銀行や郵便局で両替できます。
ただし、新札に両替できるのは平日だけなので、早めに両替しておくことが大切です。
もし、銀行に行くのを忘れてしまったら、アイロンで古いお札のシワを伸ばす方法もあります。困ったときは試してみてくださいね。
お札を表裏と向きが同じになるようにする
中袋(中包み)にお金を入れる前に、お札の表裏と向きをそろえましょう。
特に、お札が複数枚ある場合には、すべてのお札の表裏と向きをそろえることが必要です。
お札をそろえるときは、肖像画があるほうを表にすることがコツです。
また、ご祝儀袋に包む金額が2万円の場合、お札の枚数が割り切れないようにするために、1万円1枚と5千円2枚で包むこともあります。
この場合、お札の種類が違うので、「1万円→5千円→5千円」という順番で、高額なお札が上になるようにそろえましょう。
中袋(中包み)にお金を入れる
中袋(中包み)にお金を入れる 中袋にお金を入れるときは以下の手順で行いましょう。
- 中袋の表側と、お札の肖像画があるほうが表になるようにそろえる
- 肖像画が上向きになるようにお金を入れる
前述したように、中袋に入れるお札が複数枚ある場合には、すべてのお札の表裏と向きをそろえて、肖像画が上向きになるようにお金を入れることがポイントです。
また、中包みも中袋と同じように、表側をそろえて肖像画が上向きになるようにお金を入れます。
ご祝儀袋を購入した時に一緒に中包みが入っている場合は、最初から折ってあることが多いです。
その場合は、元の形を確認するために写真を撮っておいて、お札を入れた後で元通りに折り返せばOKです。
中袋(中包み)の書き方はどうするの?
中袋(中包み)は表側と裏側で書くことが異なります。
それでは、詳しく見ていきましょう。
中袋(中包み)の表側
書き方は、中袋(中包み)の中央に「金 〇萬円」と書きます。
「金」の間にスペースをあけて金額を書くようにすると、バランス良く書くことができます。
また、金額の数字については旧字体で書くのが一般的です。
旧字体だと?
- 一 → 壱
- 二 → 弐
- 三 → 参
- 五 → 伍
- 十 → 拾
- 千 → 仟
- 万 → 萬
金額が10万円を超える場合には、「金 〇萬円也」のように「也」をつけるようにしましょう。
中袋(中包み)の裏側
中袋(中包み)の裏側には、贈り主の「住所」と「氏名」を書きます。
中袋(中包み)には、新郎新婦がお礼状を出す際に必要な住所と氏名を書くのがマナーです。
新郎新婦がご祝儀を整理する時、中袋に住所と氏名が書かれていないと、上包みを開けて確認しなければならず、手間がかかりますよね。
新郎新婦への配慮のためにも、中袋には住所と氏名を忘れずに書くようにしましょう。
郵便番号も書いておくと、より親切です。
ご祝儀袋(上包み)の包み方はどうするの?
中袋(中包み)を用意したら、ご祝儀袋(上包み)で包みます。
ご祝儀袋は「たとう折り」という折り方で包みます。
【たとう折りの折り方】
- 上包みを裏返して置き、その真ん中に中袋・中包みの表面を上向きにする
- 左右に三分の一ずつ折り込む(左から右へ)
- ひっくり返して、上下に四分の一ずつ折り込む(下から上へ)
- 下側の折り目を上側の折り目に合わせて折る(のりは不要)
ご祝儀袋(上包み)を折るときに重要なのは、最後に下側を上側に重ねることです。
逆に上側を下側に重ねると、お悔やみ事を意味するので、気をつけましょう。
たとう折りができたら、水引きを通して完成です。
ご祝儀袋(上包み)の書き方はどうするの?
ご祝儀袋(上包み)の書き方の手順は以下の通りです。
- お祝いの名目を書く
- 贈り主の氏名を書く
それでは、それぞれについて、詳しく見てきましょう。
お祝いの名目を書く
ご祝儀袋の水引きの上の中央には、「お祝いの名目」を大きく書きます。短冊がある場合は、そこに書きます。
結婚式当日に渡す場合は、「寿」または「壽」と書くのが一般的です。
結婚式前に渡す場合は、「御結婚御祝」と書くことが多いです
贈り主の氏名を書く
ご祝儀袋の表書きには、水引の下に自分の名前を書きます。
個人で贈る場合は、中央にフルネームを書きます。
会社名や肩書を入れる場合は、名前の右横に小さく書きます。
1行に収まらない場合は、2行に分けてもOKです。
会社名や肩書がアルファベットの場合は、カタカナで書くのが一般的です。
カタカナに直せない場合は、縦書きでアルファベットを書くようにしましょう。
横書きだと不自然に見えるからです。
夫婦の場合
夫婦でご祝儀を渡す場合は、中央に夫のフルネームを書き、その左に妻の名前を書きます。
名字はどちらも書いても、妻の名字を省略してもOKです。省略する場合は、夫と妻の下の名前が同じ位置にくるようにしましょう。
家族の場合
家族でご祝儀を渡す場合は、2つの方法があります。
1つ目は、右から夫、妻、子どもの順に家族全員の名前を書く方法です。ただし、直接書く場合は3人まで、短冊に書く場合は2人までとなります。
2つ目は、代表者(世帯主)の名前だけを書き、その左下に「他家族一同」と小さく書く方法です。この場合は、別紙に家族全員の名前を書いて中袋に入れます。
別紙は、「寿」を上部中央に書き、下部に右から夫、妻、子どもの順に名前を書きます。
連名の場合
職場や友人などで連名でご祝儀を渡す場合は、
団体で渡す場合は、「○○部一同」など団体名を中央に書きます。
個人で渡す場合は、右から地位や年齢が高い順に個人名を並べて書きます。
地位や年齢に差がない場合は五十音順に書きます。
氏名を書く人数は通常3人まで、短冊では2人までです。それ以上の人数になる場合は代表者の名前だけを書き、「外一同」と添えます。
代表者以外の氏名は別紙に住所とともに書いて中袋に入れます。別紙は右から地位や年齢が高い順(または五十音順)に氏名を書きます。
ご祝儀袋の金額の相場は?
ご祝儀袋の金額は、新郎新婦との関係性によって変わりますが、3万円が基準とされています。
一般的には、友人や同僚なら3万円、兄弟姉妹や甥姪なら5万円を包むことが多いです。
ただし、ご祝儀に包む金額は、数字の縁起も考える必要があります。
割り切れる数字や、「死」や「苦」を意味する数字は避けるべきです。
そのため、ご祝儀の金額は、奇数でキリの良い数字を選ぶようにしましょう。