結婚式・披露宴に出席するときは、ご祝儀を用意するのが当然ですよね。
新郎新婦へのお祝いの気持ちを表すものなので、新郎新婦との関係性に応じてご祝儀を適切に準備しましょう。
結婚式の前日や当日は忙しくなってしまうので、前日までに余裕をもって準備しておくことが大切です。
また、ご祝儀の渡し方やタイミング、マナーを正しく把握していないと、素敵なお祝いの席が台無しになってしまうかもしれません。
ご祝儀を渡すタイミングも新郎新婦との関係性で変わってきますので、その違いを正しく理解しておきましょう。
今回の記事では、披露宴でのご祝儀の渡し方とタイミング、マナーなどについて詳しく説明していきたいと思います。
ご祝儀の渡し方とタイミングに違いはあるの？
ご祝儀は結婚式に出席するときに、受付で渡すのが普通です。
しかし、新郎新婦との関係や役割によっては、受付以外のタイミングで渡す必要がある場合もあります。
例えば、新郎新婦の親族なら、招待客をおもてなしする立場になりますから、事前にご祝儀を渡しておくべきです。
また、受付係をする人も、自分のご祝儀を渡すチャンスがなくなってしまう可能性がありますから、事前にご祝儀を渡しておくべきです。
新郎新婦との関係に応じて、ご祝儀の渡し方やタイミングが変わります。
次に、ご祝儀の渡し方やタイミング、マナーについて詳しく説明します。
ご祝儀を渡す際に守るべきマナーとは
ご祝儀を渡す時に気を付けるべきマナーとは以下の通りです。
- ご祝儀袋だけではなく、袱紗（ふくさ）に包んで持っていく
- 袱紗（ふくさ）の折り方に気をつける
- 袱紗（ふくさ）の色味に配慮する
それでは詳しく見ていきましょう。
ご祝儀袋だけではなく、袱紗（ふくさ）に包んで持っていく
ご祝儀袋単体ではなく、袱紗（ふくさ）に入れて持参する ご祝儀を用意する場合、新郎新婦との関係性に応じた金額を包みますよね。
大切なお金をご祝儀袋に入れるわけですが、そのままバッグに入れてしまうと、袋の端が曲がってしまったり汚れてしまう恐れがあります。
せっかくのお祝いの場で感謝の気持ちを示すものなのに、曲がりや汚れが目についてしまうと残念ですよね。
金封を隠すように大切なものを守るためにも、ご祝儀袋は袱紗（ふくさ）という布でくるんで持っていくのがマナーです。
袱紗（ふくさ）の折り方に気をつける
最近では、ご祝儀袋をそのまま入れるだけで使える袱紗（ふくさ）も多くなってきています。
でも、布で包むタイプの袱紗（ふくさ）の場合は畳み方に気をつける必要があります。
結婚式などのお祝い事の場合には、左→上→下→右の順で畳むのがマナーです。
逆に畳んでしまうと、弔事の畳み方になってしまうので気をつけましょう。
袱紗（ふくさ）の色味に配慮する
ご祝儀袋を渡すシーンによって、適切な袱紗（ふくさ）の色合いも変わります。
結婚式などのお祝い事では、赤色や赤紫色、朱色、桃色などの暖色系を選ぶのがマナーです。
反対に青色、藍色、鼠色、緑色などの寒色系は、弔事で使う色合いになります。
だから、お祝い事の席では寒色系の袱紗（ふくさ）は避けるようにしましょう。
紫色は男女問わず弔事でも使えるので、1枚は持っておくと便利ですよ。
ご祝儀を渡すタイミングについて詳しく説明！
ご祝儀を渡すタイミングは、新郎新婦との関係性によって異なると上述しました。
具体的な関係性とは以下の通りです。
- 親族の場合は
- 受付をする場合は
- その他のゲストの場合は
それでは、それぞれの関係性での違いについてもう少し詳しく見ていきましょう。
親族の場合は
親族の場合は新郎新婦と同様、招待客を「もてなす側」の立場としての参列になります。
ご祝儀についても、結婚式当日ではなく結婚式までに新郎新婦に手渡すのが一般的です。
とはいえ結婚式の直前になると、新郎新婦も準備で忙しくなってしまいます。
遅くても、結婚式の1週間前までには新郎新婦に手渡すようにしましょう。
しかし、やむを得ない事情から事前に手渡すのが難しい場合もありますよね。
その場合は、結婚式当日にご祝儀を手渡しても問題はありません。
結婚式当日にご祝儀を手渡すのであれば、以下のようなタイミングになります。
- 親族紹介の時に新郎新婦に手渡す
- 新郎新婦の両親に預ける
- 受付で渡す
どのタイミングで渡すべきかどうかは事前に新郎新婦に確認しておきましょう。
受付をする場合は
結婚式当日に受付をする方は、受付が開始されると次から次へと来る招待客の対応で手一杯になります。
忙しさで頭がいっぱいになって、披露宴が始まった後で自分のご祝儀を渡すのを忘れてしまった、なんてこともよくあります。
ご祝儀の渡し忘れがないように、受付が開始される前に自分のご祝儀を用意しておきましょう。
この時に「芳名帳（ほうめいちょう）」に名前や住所を記入しておくと便利ですし、招待客にも良い見本になります。
その他のゲストの場合は
親族や受付担当の方以外の場合は、受付でご祝儀を渡すのが一般的です。
受付では時間をかけないように、素早く済ませることが大切です。
ここで長く時間をかけてしまうと、他の招待客に迷惑がかかってしまいます。
そのためご祝儀を渡すときにも、一言だけを伝えてさっと済ませるようにしましょう。
ご祝儀の正しいスマートな渡し方は
ご祝儀は、以下のような流れで渡すようにするとスマートに手渡すことができます。
- 袱紗（ふくさ）をバッグから取り出しておく
- お祝いの言葉を述べる
- 新郎新婦とのつながりと名前を伝える
- 袱紗（ふくさ）からご祝儀袋を出す
- ご祝儀袋を手渡す
- 芳名帳に記入する
それでは詳しく見ていきましょう。
袱紗（ふくさ）をバッグから取り出しておく
袱紗（ふくさ）は受付に近づく前、または受付の列に並ぶときに、バッグから出しておきましょう。
受付では、たくさんの招待客の対応をするため、受付に着いてから袱紗（ふくさ）を出すと時間が掛かってしまい、列が長くなってしまいます。
受付を素早く済ませるためにも、事前にご祝儀を渡す準備をしておきましょう。
お祝いの言葉を述べる
自分が受付に着いたら、まず両家の代表者である受付係の人にお祝いの言葉を述べます。
「本日は大変おめでとうございます。」と、お祝いの言葉を簡潔に述べるのがコツです。
新郎新婦とのつながりと名前を伝える
お祝いの言葉を述べた後は、新郎新婦とのつながりを伝えます。
「新郎（新婦）と友人の〇〇です。」と自分の名前を添えて伝えるのがコツです。
袱紗（ふくさ）からご祝儀袋を出す
挨拶が済んだら、袱紗（ふくさ）からご祝儀袋を取り出します。
ご祝儀袋を取り出すまでの手順は以下の通りです。
【ご祝儀袋の取り出し方】
- 袱紗の右側を開いて、開いた部分を後ろに折って左手で抑える
- 袱紗の下側を開いて、開いた部分を後ろに折って左手で抑える
- 右手で袱紗の下からご祝儀袋を出す
ご祝儀袋を手渡す
ご祝儀を袱紗（ふくさ）から出した後は、袱紗（ふくさ）をきれいに折ってその上にご祝儀袋を乗せて手渡します。
ご祝儀袋を出した後の手順は以下の通りです。
【ご祝儀袋の渡し方】
- 袱紗にご祝儀袋を乗せて左手で持つ
- ご祝儀袋の裏で元通りに折りたたむ
- 右回しで袱紗と一緒に回して、ご祝儀袋の表面を相手に向けて差し出す
上記の手順は、折りたたんで包む必要があるタイプの袱紗（ふくさ）の作法になります。
そのままご祝儀袋を差し入れるだけで良いタイプの場合には、折るのが簡単なので渡し方の作法だけでも覚えておくと良いでしょう。
また、ご祝儀を手渡す際には「ささやかですが、お祝い申し上げます」「心よりお慶び申し上げます」と一言を添えるとスマートです。
事前にご祝儀を手渡している場合には、「お祝いは既にお済みです」「お祝いは先日お届けしております」と伝えると良いですね。
芳名帳に記入する
ご祝儀を手渡した後は、招待客の名前や住所を書く「芳名帳」に記帳をします。
記帳の際には、お祝いの気持ちを込めて自筆で丁寧に記帳することが重要です。
ご祝儀を渡した後は、「芳名帳」に招待客の名前や住所を記入します。
記入の際には、お祝いの気持ちを忘れずに自筆できれいに記入することが大切です。
結婚式に出席できない場合のご祝儀の渡し方は
結婚式を欠席する場合には親族と同じく、結婚式の一週間前までにご祝儀を渡すのが礼儀です。
また、渡し方は直接手渡すか郵送するかがあります。
新郎新婦に直接ご祝儀を手渡す場合には、遅くても結婚式の1週間前までには渡すように予定を立てましょう。
どうしても1週間前までに手渡せない場合には、結婚式が終わってからでも大丈夫ですが、お祝いしたいという気持ちは早めに伝えることが大切です。
一方でご祝儀を郵送する場合には、新郎新婦の家もしくは実家の住所に現金書留で送るのが普通です。
しかし、そのままお金を送っても、お祝いしたいという気持ちは伝わりません。
現金書留で送る際には必ず、お金をご祝儀袋に入れてから現金書留専用の封筒に入れるようにしましょう。
お祝いのメッセージを一言添えて送るようにすると、お祝いしたいという気持ちを伝えることができるのでおすすめです。
ご祝儀はマナーとタイミングを守って、スマートに渡そう！
ご祝儀は新郎新婦との関係性で渡すタイミングや方法が変わりますが、結婚式当日の受付で渡すことが多いです。
もし、招待された立場が親族だったり、受付を任されたりした場合は、結婚式の1週間前までに新郎新婦に渡すことが礼儀です。
また、ご祝儀はお金をお祝儀袋に入れて渡します。
これはご祝儀だけでなく、新郎新婦がお礼金やお車代を渡す時も同じです。
ご祝儀などのお祝い事に関するお金は、お祝いの気持ちを込めた大切な贈り物なので、袱紗（ふくさ）で包んで持っていくのがマナーです。
ご祝儀を正しく渡すためには、袱紗（ふくさ）の折り方や作法も覚えておく必要があります。
上記を参考に、ご祝儀を渡すための正しい手順や作法などを身につけて、スマートに渡せるようにしましょう。
