長く付き合っている恋人と一緒に暮らしたいと思うのは、当然のことですよね。
特に、結婚を視野に入れているカップルなら、お金の使い方や生き方の相性を確かめるために、結婚前に同棲を試してみたいと思う人も多いでしょう。
恋人との同棲は楽しみなことですが、同棲生活をスタートさせるには最も大切なのは初期費用です。
実際、二人で用意できる予算に応じて、住む場所を探したり、家具・家電などを揃えていくことになりますよね。
でも、これから同棲のために貯金を始めようと思っている場合には、初期費用は平均どれくらい必要なのか、気になりますよね?
ここでは、同棲に必要な初期費用の平均的な負担額について、詳しく解説していきます。
同棲の初期費用はどのくらい必要なのか?
同棲に必要な費用の中で、最も高額となるのが初期費用です。
この初期費用とは、賃貸物件の契約に必要な費用や引越し費用、家具・家電などの購入費のことです。
初期費用の平均的な負担額は、「100万あれば足りる!」という話をよく聞きますよね。
確かに、同棲にかかる初期費用は、100万あれば十分可能です。
しかし、実際には、これらの初期費用は、最初に準備できる金額によって変わります。
だから、今から恋人と同棲するために貯金をしようと思っている場合には、初期費用の平均的な負担額が気になりますよね。
一般的に、同棲に必要な初期費用の平均的な負担額は、約70万円と言われています。
この平均的な負担額は、あくまで目安ですので、節約方法によっては、50万円以下で済ませることもできます。
どんな費用をどれくらい払うのかは、二人で相談して決めることが大切です。
同棲の初期費用に含まれる費用の目安は?
同棲する時の初期費用に含まれる必須の各費用の相場についてご紹介します。
物件の契約に必要な費用
同棲しようとしたときに、物件契約時かかる費用の目安は、以下になります。
契約時にかかる費用目安 | |
当月分の家賃 | 約10~15万円 (各費用) |
前家賃(翌月分の家賃) | |
敷金(家賃1ヶ月または2ヶ月分) | |
礼金(家賃1ヶ月または2ヶ月分) | |
仲介手数料(家賃1ヶ月分) | |
保証会社利用代(家賃の70%) | 約7~10万5000円 |
火災保険料(1年または2年分) | 約1~3万円 |
鍵交換代 | 約0~3万円 |
引越し代 | 約5~10万円 |
上記の表から分かるように、初期費用は約63~98万円が目安となります。
ただし、上記の家賃相場は2020年に総務省統計局が発表したデータをもとにしたものですので、家賃を安く抑えることができれば、初期費用も安くなります。
さらに、敷金・礼金や仲介手数料がかからない物件や、保証会社を使わずに保証人を立てることができれば、費用をさらに節約することができます。
引越し費用も、自分たちで荷物を運べるのであれば、レンタカー代やガソリン代などだけで済みます。
これらの節約方法を利用すれば、約30~80万ぐらいに抑えることが可能ですので、二人で予算に合わせてどこを節約するかを決めることが大切です。
家具・家電を揃えるのに必要な費用
同棲しようとしたときに、家具・家電を準備するとかかる費用の目安は、以下のようなものになります。
家電にかかる費用目安 | 家具にかかる費用目安 | ||
冷蔵庫 | 約4~10万円 | 調理器具 | 約1~5万円 |
炊飯器 | 約2~3万円 | 食器 | 約5000~1万円 |
電子レンジ | 約2~3万円 | ベッド | 約2~5万円 |
洗濯機 | 約2~6万円 | 寝具類 | 約1~2万円 |
ドライヤー | 約1000~3000円 | カーテン | 約1~3万円 |
テレビ | 約3~10万円 | カーペットまたはラグ | 約3000~1万円 |
掃除機 | 約4000~3万円 | テーブル | 約3000~1万円 |
アイロン | 約5000~7000円 | イスまたはソファー | 約1~2万円 |
照明器具 | 約1~2万円 | テレビ台 | 約3000~1万円 |
上記の表から分かるように、初期費用は約22~54万円が目安となります。
高品質なものを選ぶと費用は上がりますが、良いものを買っても、大体70万円ぐらいで済ませることができるでしょう。
家具・家電を節約したい場合には、中古品店で安く買うか、今使っているものや、親戚・友人から譲ってもらったものを使うと、さらに費用を抑えることができます。
同棲の初期費用の平均的な支払額は?
今回は、次のようなケースを例にとって、詳しく見ていきたいと思います。
同棲するケース
家賃:8万円
引越し代:6万円
家具・家電の購入費用:30万円
それでは、それぞれのケースについて、詳細に解説していきましょう。
敷金・礼金が必要な場合
敷金・礼金がかかる場合の費用の目安は、以下のようなものになります。
初期費用目安額 | |
当月分の家賃 | 8万円 |
前家賃(翌月分の家賃) | 8万円 |
敷金(家賃1ヶ月) | 8万円 |
礼金(家賃1ヶ月) | 8万円 |
仲介手数料(家賃1ヶ月分) | 8万円 |
保証会社利用代(家賃の70%) | 5万6000円 |
火災保険料(2年分) | 1万5000円 |
鍵交換代 | 1万円 |
引越し代 | 6万円 |
家具・家電の購入費用 | 30万円 |
上記の表から分かるように、初期費用は84万1000円となります。
初期費用に100万円を準備しているのであれば、余裕がある金額ですよね。
でも、敷金・礼金、仲介手数料は家賃1ヶ月分を払う必要があるとすると、家賃が高いと初期費用も高くなります。
その負担を考えると、非常に魅力的な物件でない限りは、敷金・礼金なし物件か、どちらかの費用がかからない物件を探す方が良いでしょう。
敷金・礼金・仲介手数料・保証会社利用代が不要な場合
敷金・礼金・仲介手数料・保証会社利用代がかからない場合の費用の目安は、以下のようなものになります。
初期費用目安額 | |
当月分の家賃 | 8万円 |
前家賃(翌月分の家賃) | 8万円 |
火災保険料(2年分) | 1万5000円 |
鍵交換代 | 1万円 |
引越し代 | 6万円 |
家具・家電の購入費用 | 30万円 |
上記の表から分かるように、初期費用は54万5000円となります。
このように費用を安く抑えることができる物件を見つけることができれば、上記のものと比べて29万6000円も節約することができます。
敷金・礼金を安くするだけでも、初期費用は68万1000円になり、上記のものと比べて16万円も節約することができます。
予算に合わせて、支払いが少ない物件を探すようにすれば、初期費用を大きく節約することができ、他の費用にも使うことができます。
敷金・礼金・仲介手数料・保証会社利用代・引越し代が不要な場合
敷金・礼金・仲介手数料・保証会社利用代・引越し代がかからない場合の費用の目安は、以下のようなものになります。
初期費用目安額 | |
当月分の家賃 | 8万円 |
前家賃(翌月分の家賃) | 8万円 |
火災保険料(2年分) | 1万5000円 |
鍵交換代 | 1万円 |
家具・家電の購入費用 | 30万円 |
上記の表から分かるように、初期費用は48万5000円となります。
引越し代も安くすることができれば、初期費用がかなり低くなりましたね。
でも、彼氏や彼女のどちらかが車を持っていても、運転に必要なガソリン代は必要です。
さらに、レンタカーで大きめの車やトラックを借りる場合には、レンタル費用もかかります。
だから、上記の金額に約1~2万円を足した金額が必要だと思っておくと良いでしょう。
家具・家電がすでにある場合
家具・家電が備え付けられている場合には、家賃が高く設定されていることが多いです。
ここでは、家賃12万円の場合について、初期費用の内訳について詳しく見ていきましょう。
初期費用目安額 | |
当月分の家賃 | 12万円 |
前家賃(翌月分の家賃) | 12万円 |
仲介手数料(家賃1ヶ月分) | 12万円 |
保証会社利用代(家賃の70%) | 8万4000円 |
火災保険料(2年分) | 1万5000円 |
鍵交換代 | 1万円 |
引越し代 | 6万円 |
上記の表から分かるように、初期費用は52万9000円となります。
家具・家電を新しく買う必要がないし、敷金・礼金もかからないので、初期費用はかなり安く済ませることができます。
さらに、大きな家具・家電を運ぶ必要もないので、引越し代を払わずに、自分たちで荷物を移動させることができるかもしれませんね。
そのため、引越し代を差し引くと、初期費用を46万9000円にまで下げることができます。
初期費用が50万以下になるのは、とても助かりますよね。
でも、家具・家電は新品ではなく中古品が多いほか、設備として備え付けられているのか、貸し出されている物なのかは物件によって違います。
これらによって、壊れたり修理したりするときの責任が家主側にあるのか、借主側にあるのかが変わりますので、契約する部屋の家具・家電がどれに該当するのかを事前に確認しておくことが大切です。
同棲の初期費用を予算に合わせて節約しよう
家具・家電などの必要なものを購入するとしても、同棲を始めるためにかかる初期費用は、節約に努めれば50万円以内で済ませることが可能です。
ただし、同棲生活に余裕を持ちたいと思うなら、70~100万円くらいは用意しておくと安心です。
初期費用を低く抑えることで、同棲後の生活費に充てることもできます。
同棲後の生活費は事前に計算しておき、最初の1~2ヶ月分は確保できるようにすると、節約になりますね。
二人で話し合って、初期費用の予算や、どこにお金を使って、どこを削るかを決めておくことが大切です。